石師魂ブログ Ishidama blog

夢実現‼  体が震えた64.5㎝3.81㎏の初本イシ 長崎県西海市 大瀬戸 大角力 ガケ/ 眞﨑克久

イシダイ釣りを始めたのは、近所の後輩に誘われたのがきっかけです。

そのときは以前からやっていたタイラバがメインで、イシダイ釣りはほんのお付き合い気分でした。とにかく底物には全く興味がありませんでした。

ところが、運命とは分からないもので、キザクラ入社(約2年半前で後輩からイシダイ釣りに誘われた時と同じ時期)を機に、知らず知らずに魔界へとのめり込み始めたのです。

というのも、なんと新天地には底物釣りのことしか考えていないような(笑)(あくまでも私の印象です)先輩がいて、徐々に影響を受け始めていたのでした。
先輩の名は武富淳。石師魂のプロダクトディレクターです。

昨年10月に武富さんと大瀬戸大角力のスベリで竿出しした時の写真です。このときすでに身も心もイシダイ熱にかなり侵されていました。

 

まずは、のめり込む前の話です。

イシダイ釣りに誘ってくれた後輩と生月の沖堤防へ初釣行するため、とにかくタックルを揃えました。
しかし勝手が分からず根掛かりばかりで、当然イシダイどころかイシガキの姿さえ見ることができませんでした。

 

会社で武富さんにそのことを話すと、いろいろアドバイスをくれました。それも細かく熱く熱くです。それ以来、質問する度にその熱量に圧倒され、やがてイシダイ釣りのことが頭から離れなくなり、気が付いたら後輩を含めた近所の友人仲間と対馬へ釣行計画を立てていました。

 

デカバン一発!と、妄想は膨れるばかりで大いに期待してのチャレンジでした。でも現実はそう甘くはありません。結果はイシガキ2枚のみでした。

 

悔しくて悔しくてこれを機に一層気合いが入り、いよいよドツボにハマっていったのです。

 

それからというもの武富さんの誘いもあって、同行をお願いすることにしました。

そこからが長い闘いの日々の始まりでした。

 

何回も釣行を重ねましたが、イシガキは釣れるものの憧れの本イシとは出会えず月日だけが流れていきました。

最初の頃はオコゼが釣れても嬉しいものでした。

シケの日でもどうしても竿を出したくて、安全で釣りができる波止でよく狙いました。結果はいつも空振りでした(笑)

1日にアタリが数回しかない厳寒期でも、ヤドカリを苦労して手に入れてチャレンジしました。お陰でアラカブ釣りが上手になりました。

やっぱりイシガキの引きはたまりません。食べても美味しいし。でも釣れば釣るほど本イシが恋しくなりました。

 

8月12日、師匠(自分が武富さんのことを勝手にそう呼んでいます)と16回目の師弟釣行をしました。何とこの日、待ちに待った人生初の本イシを手にできたのです。努力が実を結んだ一生の思い出として心に刻まれた記念日となりました。

しかもサイズは予想だにしなかったビッグサイズ。嬉しくて嬉しくて両腕で抱えたとき、全身が震えていました。

 

釣り場はRyuseiを操る柴原船長が渡してくれた長崎県西海市の大瀬戸。上礁したのは大角力のガケでした。

 

 

大瀬戸を象徴する名礁、大角力です。この奇岩を見るとボルテージが急上昇するのは、私だけではないはずです。

運命の釣り場、大角力のガケです。見た通りガケにへばりついて釣りをする感じですが、数か所安全に竿を出せる所があります。水深は深く竿3本ほど投げると、スーッとカウンター40近く仕掛けが入ります。

潮がとってもいい感じだったので、当日は師匠も真剣そのものでした‥‥が、やらかしていました。怒られるので、ここでは詳しく言えません(笑)

 

当日は9時満潮で左から右へと流れていました。

オモリ40号にガンガゼ2個を掛け、潮上へ投入しカウンター38で落ち着かせます。

エサ取りの小さいアタリはありますが、本命には程遠いものでした。

 

 

下げになり10時を過ぎる頃にポイントを変えました。潮はゆるやかに右から左へ流れています。

オモリはそのままの40号にガンガゼ3個を掛け、一番上に割れを入れた仕掛けを潮上から入れます。足元で馴染むように、カウンター32に落ち着かせました。

仕掛けを投入して、約20分後、待望の瞬間が突然やってきました。

エサ取りがいるときのガンガゼ装着基本パターンです。上2個はマキエで、エサ持ちがいいようにハリには少し大きめをセットします。ケンは少し残します。これで見事に喰って走ってくれました。

 

今までとは明らかに押さえ方が違い、瞬く間に一気に海面へと突き刺さっていきました。

合わせのタイミングは過去に師匠から大目玉を食らったこともあるので、焦らず一呼吸おいて思いっきり合わせました。

 

竿先から伝わる重量感から『今までの引きとは比べ物にならない』と感じながら、師匠に『キタっ!』と言ってしまいました。

師匠は動画を回しながら、『焦らず、ゆっくり、慎重に』と見守ってもらいました。

 

強烈なシメ込みに負けじと力対力の真っ向勝負です。絶対に負けない。

足場が悪い中でのやり取りで、態勢を崩しそうになりながらも堪えます。

【やり取りの動画です。👉ここをクリックしてください】

無我夢中でリールを巻き、海面に姿を見せたのは正真正銘の七本縞でした。

その姿を見た瞬間は喜びよりホッとした気持ちがありましたが、隣で自分の事のように喜んでくれていた師匠の姿も印象的でした(笑)。

 

しかしながら、平戸宮ノ浦で前科(取込み前で痛恨のフックアウトその時の動画です。👉ここをクリックしてください】)があるので『油断するなよ』とゲキが飛びます。取り込みできる船着けまで慎重に運び、待ち構えていた師匠がラインをつかんで素早くズリ上げ無事捕獲成功。

手にした本イシはとても重く、くちばしの大きさに圧倒されました。

 

師匠と二人三脚で追いかけた一枚は64.5㎝3.81㎏の七本縞でした。

感無量で上手に言葉が出て来ず、『やっと!(釣れた)』としか言っていませんでした。

雨にも負けず、風にも負けず、灼熱の太陽にも負けず、北風吹く寒さにも負けず、磯に通い続けたのがやっと報われた瞬間でした。

磯に上がったビッグな憧れを掲げた感動と興奮の瞬間です。『これは石鯛倶楽部の表紙になるバイ‼』と何か訳が分からないことを言いながら、パチパチとたくさん写真を撮ってくださいました。

大格闘後、惚れ惚れする面構えをしばらく呆然と眺めていました。仕掛けはもちろん石師魂タックルで、最近多用していたアピール力抜群のパターンです。遠投ゴムテンビン(ミニ)寄せ玉ゴムジョイントホルダーラセンホルダーエサホルダーのカラーで本命を引き寄せ、49本ヨリワイヤーのしなやかさで喰い込ませ、15号のハリで確実にハリ掛かりさせました。

師匠とのツーショットです。二人三脚で夢を追いかけてきただけに自分のことのように喜んでくださいました。こんな感動のストーリーが待っていたイシダイ釣りをますます好きになりました。恋い焦がれる熱きハートはもう誰にも止められません(笑)

 

最近は、ルアー釣りを辞めてイシダイ釣りを始めたという方を多く聞きます。

自分もその一人ですが、アタリが出てから合わせまでの駆け引きや掛かってからのパワフルなファイト、取込みまでの緊張感、本イシを手にした時の達成感は言葉では上手く表せないほどの魅力が詰まった最高の釣りです。

そして最高の1枚と出会えたのは、師匠をはじめお世話になった方々皆様のお陰です。とても感謝感激で未だにその喜びに浸っています。

 

 

64.5㎝3.81㎏の七本縞魚拓。墨で表現された魚体は写真と違ってまた格別な風情があり、夢を手にした印で一生の宝物です。魚拓を見る度、次なる目標の70㎝へ向けてメラメラファイトが沸いてきます。

 

初の本イシがデカバンとは出来過ぎですが、目標は大きく70㎝オーバーを狙って今後も磯に足を運びたいと思います。

 

また、イシダイ釣り、石師魂ブランドのファンの方々を盛り上げて行く一員として、 今後も更なる高みを追いかけたいです。

使用渡船=Ryusei(出港場所-長崎県西海市大瀬戸板浦)℡090-3328-3556

Ryuseiを操る柴原船長が渡してくれた大角力のガケで価値ある1枚と出会えることができました。船長、ポーターの永峯さんは釣り師でもあるので、お客さんの気持ちが分かり頼りになるおふたりです。

 

(キザクラスタッフ)