石師魂ブログ Ishidama blog

足元&中遠投釣り編 その1 点と線の釣り

イシダイ釣りは大きく分けると、瀬際を中心に狙う足元釣り(瀬際のカベを釣る南方宙釣りとも言われています)と瀬際から少し離れた底を攻める中遠投釣り(カウンター30~50を攻める釣り)と60~90の沖エリアを攻める遠投釣りの3種類があります。

ここでは入門しやすい足元釣りと中遠投釣りについて解説していきたいと思います。

 

◆足元釣り

この釣りは簡単にいうと、マキエをたくさん打ってイシダイを寄せ、足止めし、活性を高めて釣るスタイルです。

カベ釣りの場合、マキエで魚を浮かせて5m前後の浅ダナで食わせることもあります。

基本的には手持ちで構えて、底から足下のカベまで小まめにアタリを探っていく釣りです。

この釣りの面白さは、何と言ってもダイレクトなアタリが全身に伝わることです。一対一の勝負はまるで格闘技みたいで、イシダイを走らせるための微妙な駆け引きがたまりません。そして相手をその気にさせ竿先が突っ込んだ瞬間はボルテージが急上昇し、

合わせを入れて力対力の真っ向勝負が始まればもう頭の中は真っ白です。足が震えるほどの大格闘に勝利したときは、何よりも代えがたい充足感に包まれます。

◆中遠投釣り

例えば上から見た時、足元釣りを点とするなら、沖めを攻める中遠投釣りは線の釣りです。このように中遠投釣りは広大なフィールドでイシダイと勝負します。

ダイレクトで豪快な足元釣りと同様に、中遠投釣りもスケールの大きい豪快な釣りといえます。

中遠投の場合は、基本的に置き竿で攻めます。これはマキエを打って魚を浮かせて小まめにアタリを探る釣りではなく、一旦ポイントを決めると、エサをアピールして回遊するイシダイを狙い撃ちにするためです。

狙う所は釣り座から遠くマキエを効かせることができないため、ポイント選びがとても重要です。アタリがなければ、潮に合わせて攻めるポイントを変えるので、こちらも足元釣りと同様に攻めの釣りりを展開します。

さらに沖めは、イシダイ仕掛けが入っていない未開拓エリアとほぼ考えていいので、大物が温存されている可能性が十分にあるのです。チャレンジ精神旺盛の方には堪らない釣りです。

ちなみに、本イシの日本記録(拓寸84.5㎝)は歩いて行ける地磯からの中遠投釣りでの釣果でした。

いずれにしても足元釣り、中遠投釣り、それぞれに魅力があり面白味があります。状況に合った釣りをするのがより釣果を手にする確率が高くなるため、両方の釣りをマスターすればより釣果に近づけると思います。

石師魂プロダクトディレクター/武富 淳

(その2に続く)