釣果レポート Fild report

エサ装着の切り札で手にした67㎝のトロフィー

                 レポーター:白石英一(まとめ/武富)
                釣り場:千葉県内房勝山 小ボケ
               

 

釣行日:2023年9月24日

釣り場:千葉県内房勝山 小ボケ

 

 

九州の底物師に、東日本のイシダイ釣り場で一番に思い浮かぶのは?と問うと、大抵の人が「伊豆半島一帯」と答えるでしょう。

でも他にもいい釣り場はあります。その一つが千葉県の内房です。

石師魂ファンの白石英一さんは、その金谷と勝山をメインに通い。9月24日に勝山で字塔を打ち立てました。

 

 

昨年の11月、白石さんが金谷沖で仕留めた良型銀ワサ。

 

 

白石さんはもともとチヌ釣り師。しかし4年前にイシダイ釣りと出会ってからこの魔性の釣りに一気にのめり込んでしまったのです。

とは言え、好シーズンにはいまでもチヌ釣りをします。

『チヌとイシダイは似ているんですよ』とのこと。例えば、両者の口は骨のように硬く、そのため雑食性であるところ。

 

 

チヌはイシダイと似ています。イシダイを狙っていると、たまにアタってきます。

 

 

『グレ釣りのようにツケエはオキアミ一辺倒でなく、チヌ、イシダイ狙いは、どんなエサをどのように喰わせるかといろいろ考なければならず、それがまた楽しいのです』。

また、どちらも底を中心に狙い、やっと出たアタリに対して徐々に間合いを詰めていくプロセスはどちらともたまらなく面白いとのことです。

白石さんが、たちまちハマったのは、なんと言ってもそのパワーと勢い。大きければ大きいほど静から動へ一気に突っ走るあの竿の舞い込みに一発で脳天を撃ち抜かれました。

 

 

当日は勝山の小ボケに上礁し、イシガキ交じりで小型を3枚釣ったあとに不気味なアタリに遭遇。

 

 

 

 

大型は最初に喰ってくる傾向にありますが、当日は最後の4枚目でした。

 

 

10時半ごろヤドカリの2匹掛けが、何の反応もなく丸ごと取られたのです。

白石さんはデカいのが来たと直感。警戒心の強い賢い大物は、小物のように何回も無邪気に口を使わず、上手に静かに素バリにするのです。

デカバンはワンチャンス。次の1投で勝負。

ここぞとばかり、大きいヤドカリを1匹掛けました。大きい魚には大きいエサ。

さらに小技を仕掛けます。ツメ、足をハンマーで砕き腹側にくるんでエサ巻き糸をグルグル巻きにします。白石さんの切り札的装着法です。

喰っている最中に中身が飛び出すと、小物が寄ってきます。するとエサの奪い合いが始まります。競争の原理で大物はヤドカリを独占しようと強引に口に入れて走る。そんなイメージです。

白石さんは、千歳一隅のチャンスを確実にものにします。

 

 

白石さんの切り札的付け方のひとつ、ヤドカリグルグル巻き(上)。大きめのヤドカリの腹側に砕いたツメ、足を入れ、折ってエサ巻き糸でしっかり巻く。

 

 

すさまじいやり取の末、手にしたのは明らかに自己記録となるビッグな銀ワサ。

カウンター45で完ぺきな一撃を喰らわせたのです。

 

 

 

 </p 検量の結果、67cm4.6㎏のトロフィーサイズで、この上ない喜びに包まれたのはいうまでもありません。

 

『当日はニゴリがあったのでより目立つように寄せ玉ゴムグリーン大を2個付けたのがよかったのかもしれません』と勝因を語ってくれました。好奇心が強いイシダイには、いかに仕掛けやツケエをアピールするのが大切ということでしょう。

 

 

67cm4.6㎏の堂々たるいぶし銀。このクラスになると賢くて、簡単にエサを食って走ってはくれません。

当日はニゴリがあったので、寄せ玉ゴム大(蓄光グリーン)を2個付けてアピール力をアップ。『目立った仕掛けが良かったと思います』と話して喰えました。

白石さんは、いろんなパーツの組み合わせでオリジナル仕掛け作りが楽しめる石師魂タックルの大ファン。大物志向で、ハリはもっぱら牙突石鯛の17号。

 

上物釣り場のイメージが強い内房。それだけに底物に関しては未知数な部分が多いはずです。

このポテンシャルの高い釣り場で、白石さんが更なる金字塔を打ち立てる日はそう遠くないかもしれません。

 

 

レポーター:白石英一(まとめ/武富)