真冬の寒さが少しだけ和らいだ 2月12日 ホームグラウンドである高知県西南部の【柏島】へ 冬の大型本イシ一発狙いで釣行しました。
翌日の天気予報は雨なので、当日はいわゆる【落ち日の冬ナギ】という絶好の釣り日和です。
6:30 いつもお世話になっている井上渡船に乗り出船。今日の磯廻りは幸島、磯は船長に指示された【東のハナ】に渡礁。ここは大型石鯛の実績が高いA級ポイントです。
このところ黒潮は四国の遥か彼方を流れていますが、水温は先週より少し上がって17.5℃ 潮はこの磯の本命潮である下り潮が流れていました。
まずはいつもの場所に釣り座を決め、海を観察しながらマキエを入れます。持参した小粒の瀬モノ(カキ・イガイ・フジツボ等のミックス)をハンマーで潰して撒いていきます。
タックルを組み、仕掛けのセット。
今回使用するのは石師魂の【ナマリクッションゴム・ホワイト】に【自在スイベル】を取り付けたテンビン。
その下には【寄せ玉ゴム大】。そしてハリスワイヤーとコークスクリューサルカンの接続部には【ラセンホルダー大】をセット(共にケイムラブルー)。最近私がよく使用する組み合わせの仕掛けです。
準備を済ませて実釣開始。
まずは大粒赤貝の粗割を1個掛け、オモリ10号でスタート。
潮の具合とエサ取りを確認しながら、浅ダナから底付近へと手持ちで打ち返し探って行きますが、サンノジらしき魚がフォール中から追いかけてきて、どのタナも同じようにすぐに素バリになります。
ここでツケエをサザエに変更し、同様に各層を置き竿で探りながら、定期的にマキエを繰り返します。狙っているポイントは足元から底付近まで急斜面のカベなので、全体にアピールできるようにイメージしながらマキエを入れます。
潮はゆっくりですが動いているし、潮色も良い感じ。
最近では年中無休で現れる小型イシガキも居ないようなので、この状況ならアタれば良い型の石鯛、そうでなけれは完全ボーズ、といった雰囲気です。
チャンスがあるとすればこの潮が緩んだ時。今日はこのエリアの干満の流れではないが、10:00ごろの干潮付近のタイミングに何か変化があると期待して、マキエと打ち返しを続けます。
干潮が近づいた9:45頃、さっきまで右に取られていた仕掛けが、潮が緩んで真下に入るようになった。ここでもう一度朝と同じ要領で赤貝も交えながら、浅ダナから深場へと順に様子を探りますが、状況は変わりません。
そこで今まで避けてきたさらに深い場所を攻めてみます。
先ほどまで打ち返していた範囲の少し下には、よく根掛かりする出っ張りがあり、その先端ギリギリに乗せるイメージで、サザエを付けて仕掛けを投入しました。
仕掛けはうまく落ち着いたものの、やはりサンノジ登場。だが今までよりも随分早く静かになった「あれ?もうエサが無い?」いやいやそんなはずは無い。
じっと見ていると何かが穂先をフワッと押えた。「来た!」
そのまま置き竿で様子を伺うも、遊んでいるようなアタリで素バリになりました。
さあチャンス到来。手持ち竿でワクワクドキドキの駆け引きが始まります。
次も同じタナに投入。まずサンノジが来て、そのあとに何者かがエサを触る。
何度か押え込んでは放し~持ち上げては押え込む~ これを繰り返して、また素バリ。
進展がないので作戦変更、カウンター23から喰い上げた分を巻き取って少しずつ誘い上げていく。3mほど誘い上げたところで、とうとう魚が走り出しました。
竿は下向き一直線に伸ばされ、その勢いのまま、さらに引っ張られます。
心の中で一呼吸「よしっ」と唱えてアワセを入れるものの、ガクッという手応えで竿先の位置は変わりません。これは良型の本命イシダイだと確信。
やり取り中は何度か重々しく真下に突っ込む。しかし重量感はあるけど、さほどパワーは感じられません。
やがて海面を割って出たのは、いかつい顔のデカい石鯛。
ハリ掛かりが心配だけど、他に手段は無いので道糸、瀬ズレワイヤーと順に手繰ってズリ上げます。外れないようにハリスワイヤーに掛かるテンションを一定に保ちながら磯の上に引き上げます。
無事に取り込み成功。
お腹はペッタンコで痩せてはいるものの、大型と呼べるサイズで、居着きと思われるオスの石鯛でした。
魚をストリンガーに繋いでホッと一息。
次を狙いますが、その後は何事も無かったかのように、元の海に戻って納竿時間を迎えました。
帰港後の計測では【69.5cm・5.55㎏】と大台には届きませんでしたが、久しぶりのデカバンで大満足の釣果となりました。
今回のような【カベ・斜面】に仕掛けをハワセて釣るポイントの場合、アタリの出やすい仕掛けの角度と直線性が重要であると私は考えています。そのため【宙釣りゴムテンビン】の形状と【ラセンホルダー】のホールド性が効果を発揮した場面であると感じています。
今春の乗っ込みシーズンも石師魂シリーズが大活躍の予感で、今から楽しみです。
(レポート/青木正博)