九州と五島の間は五島灘と呼ばれ、暖流の対馬海流が流入して潮切れがよく多彩な魚影が宿る素晴らしい海域です。
海の恵みをふんだんに受けているこのエリアに浮かぶ江ノ島はデカバン地帯として有名で、実際私も2013年12月2日に70.5cm5.34㎏のトロフィーを手にすることができました。
とにかく私が大好きな釣り場ですが、数年前までは2~3月はオフにしていました。
ところがです。
近年、温暖化の影響で水温が高めに推移していて今シーズンも16℃以下になる気配がないので、一発狙いで釣行計画を立てました。
冬場はアタリが少ないものの、来れば大型の可能性が十分あるのです。上手くいけば、自己記録更新できるかもしれません。
選んだのは2月13日。下りの中潮2日目(干潮4時19分満潮10時38分)です。
過去にも実績ある潮のため、ボルテージはいやが上にも高まります。
当日はマキエーイガイ40㎏、ツケエー冷凍ヤドカリ10匹、トッポガニ10匹、サザエ2㎏を用意しました。ちなみに「イシダイ釣りはマキエが命」が信条の私は、1日の釣りで平均
40~60㎏持参します。
磯に着きマキエを撒くとゆっくりと左から右へ上げ潮が動いています。ヤドカリを投入しますが軟らかい尻尾しか取られず時間が過ぎます。
午前9時半頃、初めての良いアタリが出て綺麗に走りましたが、強烈な引きで上がって来たのは10㎏を超すカンダイ・・・・・
すぐにリリースして釣り始めますがヤドカリの頭は全然取られない状態。潮がガリガリ状態で難儀しますが手持ちで構えます。
午前11時頃、ゆっくり穂先を押さえ込みます。明らかにさっきのカンダイとは違い、本命の気配がプンプンです。ところが数投するも、中々走ってくれません。
そこで次は誘いを入れてみることにしました。
ヤドカリが着底ししばらくするとアタリがありました。
少しテンションを掛けて誘ってみます。するとどうでしょう。今度は見事に穂先が舞い込みました。十分送り込んでから合わせを入れます。
ガッチリ決まったようで手元に抵抗が伝わります。
手応えからしてはじめは3㎏ぐらいからと思っていました。さっき10㎏を超すカンダイと格闘したばかりだったからです。
しかし徐々に上がてくると瀬に、スピードが加速してイシダイ特有のシャープな突っ込みを見せ、油断していたため一瞬体勢が危うくなりました。でもすぐに反撃に出ます。
無事に取り込んで磯に横たわったのは見事な銀ワサでした。久しぶりの大物にニンマリです。
すぐに磯で測ると69cmのビッグサイズで、嬉しさと充足感に包まれます。
というのも先に書いたように、以前の2~3月はシーズンオフで秋磯を中心に攻めていたため、この時期のデカバンは大きな意味があったのです。
今回、私が使用した仕掛けは下記のような内容です。
ベイシス石鯛525
トーナメント石鯛30z
ナイロン24号
瀬ズレワイヤー 鋼線36番1ヒロ
ハリスワイヤー 鋼線37番30cm
自作天秤
鉛20号
針17号
石師魂アイテムも愛用しており、当日はカットしたゴムパイプステック(イエロー)、エサホルダー(イエロー)、ラセンホルダー(ケイムラブルー)を使用。
イエローのアピール効果は実感しており、ハリスワイヤーに施している収縮チューブも同色を採用しています。
話は変わりますが、私はかつて、愛読していた月刊石鯛倶楽部によく投稿し取材も受け、表紙にも7回登場させて頂きました。
ところが残念なことに、月刊石鯛倶楽部は2016年に休刊になり張り合いがなくなってしまいました。
そんな中、石師魂のHPができ、その中には釣行レポートを紹介する「激闘の記録」もあり、底物師の方々の釣果に刺激を受け、再び張り合いが出てきました。
さらに石師魂は雑誌と違ってFacebookもあり、釣り人との情報交換も可能なので、サロンのようなコンテンツができれば、底物釣りが大いに盛り上がり入門者も増えるのではないかと思います。
これからもイシダイ釣りを愛し続け、そのだいご味をレポートを通してお伝えできるように飽くなきチャレンジを続けていきたいです。
(夢幻石鯛)